サンガの寅さん

中学生が理解、批判できる、をモットーとしていますが、記事が健全な中学生には、不適切な内容のこと、もあります

2022-01-01から1年間の記事一覧

他者の苦しみ

ブログの記事を書くにあたって、まずメモをつくるのですが、その時はいい発想だと思っていたものが、いざ文章にすると「これってどこかで読んだことがある」、という気がすることがよくあります。また、一文そのものがかつて聞いたことそのものであり、記憶…

アゾフ大隊

「アゾフ大隊」について、民族主義やネオナチというイメージを持っていて、危険な存在だ、と思っていました。 四月二十二日の毎日新聞の『アゾフ大隊「極右」誤り 元ウクライナ大使指摘』『ウクライナ戦闘部隊「アゾフ大隊」 露「ネオナチ」強弁、標的に』の…

生娘って時代劇じゃあるまいし

暴言もここもでのレベルの「おバカさん」はあまり記憶にありません。 問題となった発言は早稲田大学の「デジタル時代のマーケティング総合講座」で起きた。当講座は4月から7月に80時間をかけて行われる社会人向けのプログラムで、受講費用は38万5000円。 開講…

京都府知事選2022

本日四月十日は、京都府知事選挙の投票日で、候補者は、現職の西脇隆俊と新人の梶川憲で、一騎打ちとなっており、相も変わらず、反共産対共産の対立構図になっています。京都市市長選もそうなのですが、ただ単純な対立を際立たせているだけにすぎず、関心の…

難民と避難民

「ウクライナ避難民」という発言に不自然さを感じていました。「避難民」というと、住んでいるところで災害などに逢われて、やむなく安全なところへ移ってこられた、という状況を思い浮かべるからでしょう。しかし、それほど深くは考えていませんでした。 日…

存在しない女たち

手に取っていなかった『存在しない女たち 男性優位の世界にひそむ見せかけのファクトを暴く』(キャロライン・クリアド=ペレス 神崎朗子訳 河出書房新社 2020)を読みました。というより、飛ばし読みです。フェミニズムの良い面と悪い面が表れている、とい…

泉佐野市 ふるさと納税で支援金

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けて、大阪・泉佐野市がふるさと納税を通じて集めているウクライナへの支援金が、開始から1週間で4000万円を超えました。 泉佐野市は、ふるさと納税を通じてウクライナへの支援金を集める取り組みを今月4日から…

「利他」とは何か 國分功一朗による

國分は中動態の概念に関心を持ったのは、近代的な主体性を批判していた「ポストモダン思想」に強く惹かれていたからだ、と述懐しています。そのポストモダン思想ですが、一九八三年の出版である浅田彰の『構造と力』で、難解な思想をチャート化して、同書を…

国際女性デー

昨日、三月八日は「国際女性デー」です。どうでもいいことなのですが、古い人間ですので、この「デー」という表記には馴染めません。当初「デー」とは何か分かりませんでした。発音としては正しいのですが、「デー」と表記されているとなんだか間抜けな感じ…

学生時代の意義

三月一日に「就職活動」が本格的にスタートしました。ニュースを見ていたら、いくつかの内定をもらっている学生が、説明会なのでしょう、その会場で他の企業との接触を求めている旨の発言がありました。もっと早くから活動していたのでしょう。就職活動があ…

選択的夫婦別姓などなど

二月二十四日のNHK『おはよう日本』で「"夫婦の姓"どうするべき?」という報道がありました。その中で、夫の姓で夫婦となったカップルがいったん離婚し、妻の姓を名乗ることを選択し直したケースが紹介されていました。じっくり見ていたのではないのでわか…

未完の民主主義

民主主義サミットとはWikipediaによりますと、 2021年12月9日から10日にかてアメリカ大統領ジョー・バイデンが主催した、Web会議形式の仮想サミット。 目的は「国内の民主主義を刷新し、海外の独裁国家に立ち向かうためとされた。主題は「権威主義からの防…

ロシアによる「独立国家の承認」ってどういうこと?

ロシアのプーチン大統領は21日、ウクライナの東部2州のうち、親ロシア派が事実上支配している地域について、独立国家として一方的に承認する大統領令に署名しました。ロシアがこの地域への影響力を一段と高めることに、欧米の批判がさらに強まるとみられます…

バイセクシュアルとアイデンティティ

以前、拙ブログで「性自認が一致していて異性愛者である」という多数者の自己認識が、たまたまそうであると思い込んでいるだけのものであるかもしれず、そうでなかったかもしれない、という可能性もあるのでは?という趣旨のことを述べました。そこから展開…

「利他」とは何か 若松英輔による

少し厄介です。民藝や手仕事はいいものだと思っています。しかし、それらにおける「美」などといわれると、自分がかかわれる範囲を超えているように感じてしまう。たとえば私には、民藝や手仕事によるものと工業的な製品と、大量生産のいかにもな物は別にし…

新聞休刊日

昨日、二月十四日は月に一度の新聞休刊日でした。サクッと目を通すくらいなものですが、毎日の習慣になっているものがないと、なんだか落ち着きが悪い。これには何年たってもなじめません。 新聞休刊日は、新聞の輪転機などのメンテナンスを月に一度行うのと…

書評について一言

二月十二日の毎日新聞「今週の本棚」に作家・元外務省主任分析官である佐藤優による『キリスト教教義学 上』(著/近藤勝彦 教文館)の書評がありました。私は佐藤の著作から、思想関連のものを中心に(インテリジェンスやそのたぐいのものは私にはよく分か…

野党の役割

以前は、NHKのニュースを見ていて気になったニュースがあると、後からサイトで確認できて便利だったのですが、NHKプラスの配信サービスが始まって以来、放送をそのまま配信しているだけのよう(配信サービスに加入していないので断言はできませんが)で、検…

野党の役割

以前は、NHKのニュースを見ていて気になったニュースがあると、後からサイトで確認できて便利だったのですが、NHKプラスの配信サービスが始まって以来、放送をそのまま配信しているだけのよう(配信サービスに加入していないので断言はできませんが)で、検…

男性で性自認一致で、異性愛者

性的志向では、主体側に二つの性、対象も二つの性の四通り(バイセクシュアルを含むと六通り)のパターンがあります。 私は、といえば、男性で性自認が一致していて、女性を性対象としている、大雑把にいってしまうとこれが私のセクシュアリティになります。な…

「利他」とは何か――中島岳志による

「利他」を考える手がかりとして、志賀直哉の『小僧の神様』とチェーホフの『かき』が取りあげられています。ごく簡単な要約をします。 『小僧の神様』 秤屋《はかりや》で働いている小僧が、寿司を食べようと屋台に入り、マグロに手をのばしたときに、お金…

投機としての「楽曲」

昨年12月、坂本龍一が映画「戦場のメリークリスマス」のテーマ曲のメロディー595音を、1音ずつ分割し、1音に1万円の値段を付け、NFTのプラットフォーム「Adam byGMO」で売り出した。1音につき1人しか購入できない限定品で、発売後すぐ…

ネタバレサイトとネット広告

「ネタバレサイト」運営会社が著作権法違反の疑いで、書類送検されました。この手のサイトに疎い、というか関心もないのですが、広告収入を得ていた、ということで気になりました。では「ネタバレサイト」ってどんなもの?ということさえ具体的に知りません…

「利他」とは何か――伊藤亜紗による

『「利他」とは何か』(集英社新書 2021) この本を手に取ったのは、伊藤が述べているように「利他という言葉は聞くけれどその実態はよく分からない」からでした。というよりも、改めて考えることもなかった、のです。一読後も、あまり釈然としませんでした…