サンガの寅さん

中学生が理解、批判できる、をモットーとしていますが、記事が健全な中学生には、不適切な内容のこと、もあります

なぜ山中教授

週刊新潮」7月9日号の新聞広告での『新会議メンバーになぜ「山中教授⁉︎』という見出しが気になった。

 政府は1日、新型コロナウイルス対策の効果を検証する有識者会議の初会合を内閣府で開いた。外出自粛や休業要請の効果について、人工知能(AI)やスーパーコンピューターによる分析結果を評価し、感染拡大の「第2波」の対策に役立てたい考え。 

                       毎日新聞

という新会議に参加したことを指しているのだろうが、私も「なぜ山中伸弥教授が」と不思議に思う。いうまでもなく彼は、京都大学iPS細胞研究所所長で優秀な研究者であると思う(一般的な知識しかないので断言できない)が、ノーベル賞受賞後のインタビューでも自身は「臨床医としては能力を発揮できずに断念し、研究者を志した」と述べている。医療現場や感染症についての専門家ではないし、見解を述べることは不可能だろう。

山中が研究者を志したのは適切な判断であったろう。そして、さまざまなメディアでなされている「新型コロナウイルス」に関する発言は、情報を吟味して発信されていると感じる。しかしこれらは彼自身の見解としての発言ではなく、ジャーナリスティックな立場からのものであると思う。私たちの行動などに批判も含めた指針となるものを与えてくれる。

科学者の立場から非常に有意義なことをされており、科学者としての影響力も大きいが、「有識者会議」のメンバーとなるのには適さない。なぜ政府は彼を選任したのだろうか。この状況を何とかしたいとの意図から政府への協力に踏み切ったのだろうが、今行っている「はたらきかけ」に徹するほうが適任であり、山中教授には「その任ではない」と辞退してほしかった。