サンガの寅さん

中学生が理解、批判できる、をモットーとしていますが、記事が健全な中学生には、不適切な内容のこと、もあります

新型コロナウイルス感染に伴う危機の克服へ

前回の拙ブログに記事を書いているときから、思い出されることがありました。福島第一原発事故についての高市早苗自民党政調会長

原発事故によって死者が出ている状況ではない」と発言したことに対し、与野党や被災地から怒りの声が噴出している。高市氏自身は発言の翌日、記者団に対して「被曝(ひばく)が直接の原因で亡くなった方はいないが、安全基準は最高レベルを保たなければいけないと伝えたかった」と釈明した
            The Huffington Post 2013年06月19日 00時00分
            
という発言です。

当時は、避難所生活のストレスでどうとか、いやそれは原発事故とは関係なく発生当時の政府の対応のまずさによるものだという議論があったのをおぼえています。しかしその議論からは生活基盤を失った方たちのことは考慮されておらず、あくまで安全・復興強調路線に沿ったものでした。

この新型コロナウイルス感染についても、同じような恐れを感じています。おそらく感染は安全・安心優先によって数か月もせずに収束するでしょうし、そしてやがて、終息宣言に伴いトータルの顕著な感染者や感染死者数も公表されるでしょう。加えて、この事態で生活基盤を失ってしまう方も少なからずおられる可能性大きい、といわざるえません。この方たちは統計で示すことが不可能であるだけでなく、収束などに程遠く、その状況から抜け出せない可能性もあります。東日本大震災福島第一原発事故は想像を絶するくらい悲惨でありましたけれども、地域とケースは限られていました。そのことで十分かどうかは問わずに、支援は実施しやすかったといえます。しかし今回の感染は全世界に広がる勢いですので、感染せずともどのような経緯で悪い状況に陥ってしまうか不確かである、といえます。そしてその実態の大部分は視覚化されづらいものとなってしまう、とおそれています。ましてそれが契機となって「死」を意識してしまうことの悲劇は……。

このような状況に陥られるのは、生活基盤の弱い弱者層が多くを占めるのでしょうし、政府などは彼らに様々な支援を行うでしょう。しかし実態をすべて把握するのが困難である以上、そこからこぼれる人たちが少なからず生じてしまいます。

今朝のニュースで

(WHOの)テドロス事務局長は「初めて『パンデミック』と呼ぶコロナウイルスであると同時に初めて封じ込めができるケースにもなりうる」と述べ、感染を封じ込めることは可能だとして、感染者の発見や隔離、そして治療を進めるよう呼びかけました。
NHK NEWS WEB

このような事態で苦境に立たされる人たち支援策で対処するという現状も克服され、さまざまなセーフティーネットを拡充することで未然に防ぐことが急務であると実感することを学ばなければなりません。