サンガの寅さん

中学生が理解、批判できる、をモットーとしていますが、記事が健全な中学生には、不適切な内容のこと、もあります

参院選が終わって

 参議院選が終わって、自民が単独過半数改憲勢力が三分の二を超えた、などと政局面のみが強調されています。ますます、参議院など「不要」という思いが募ります。

 選挙運動期間中、安倍晋三元首相が応援演説中に銃撃され、亡くなる、という悲惨な事件もありました。それに関して、テロだの暴力による言論の弾圧、暴力から民主主義を守る、などの発言がありましたが、犯行声明や賛同を求める、といったものを残している形跡はありません、ので政治的なものではないでしょう。政治活動時に起こった事件です。犯行目的は、犯人も述べていたように、政治的信条へ異議によるもの、ではなしに、個人的なものです。暴力と言論、という対立構図にはなっていない、と思います。

 現在の日本は、頻繁にテロが起こり、全体主義国家であった戦前の日本から、最も遠いところにある社会の一つですが、そして、この事件は、外見だけからみればテロ、と同質です。しかし、テロを実行すること、が可能であることを、あきらかにしてしまいました。実質の伴ったテロ、の可能性を意識しておかなければいけない、のではないでしょうか。

 露呈してしまったのは、SPをはじめとした警備に携わるいる人たちまでが、日本の安全神話にひたっている可能性です。報道されているところによりますと、犯人は明らかに、不審な行動をとっていたようです。それに気付けないなんて、そうとしか思えません。

 その安倍元首相ですが、答弁などをみていても、政治家としての能力は傑出しています。だから、あのような長期政権を維持することができたのです。しかし、それだけなのです。パフォーマンスだけなのです。そして、政府や衆議院としては、それで十分なである、と思います。ポピュリズムは重要な政治的要因です。いかに数の論理、を有効活用するか、です。

 参議院議員は、それに同調し、取り込まれる(対立勢力としても)ものではあってはならないのです。衆議院参議院は、政治に対する態度を異にするもの、でなくてはなりません。それには、議員に求められる質、によるものでなければなりません。パフォーマンスと審議、という異なった能力を重視するのでなければなりません。

 衆議院は現状のままでいいと思います。しかし、それを有意義に運営してゆくためにも、参議院は現状のままであってはならない、と思うのです。現状は存在意義は無くなっているだけではなく、衆議院よりポピュリズム的です、というよりも、政治ごっこの場、でしかなくなっています。

 そこで、提言です。参議院の議会は、議員が少なくとも千ページくらいの資料を読みこなしていないと、参加できないような質の運営にしてしまう、そうでなくては、適切な精査・審議はできません。政治的信条の異なる者がチームで政策を精査する、という体制もいいかもしれません。