サンガの寅さん

中学生が理解、批判できる、をモットーとしていますが、記事が健全な中学生には、不適切な内容のこと、もあります

ワクチン接種

五月七日の読売新聞の『気流』に、兵庫県明石市の西村美代子さんによる「ワクチン接種 若い人から先に」という投書があり、虚を突かれ、感じ入りましたので、引用します。

新型コロナワクチンの接種は高齢者が先です。現在、国内のワクチンには限りがあります。それを国民で分けるため、優先順位が発生します。感染すると重症化しやすい高齢者から接種するのは、理にかなっているかもしれません。

一方、最近感染が拡大している20歳代、30歳代がいつ接種できるのか、めどは立っていません。働き、学び、家族を養い、日本の将来を背負う若い世代の人々は、高齢者より行動範囲が広いと思います。その分、感染の危険性も高いはずです。現に「第4波」では、若者の感染者が増えています。

私にもコロナワクチンの接種券が送られてきていますが、あまり出歩かない私より、緊急性が高いのは若者です。ワクチン接種の優先順位を考え直してはいかがでしょうか。

七三歳の女性からの投書ですが、そしておそらく、深刻な健康への不安はかかえておられないように察するのですが、「配慮」、「共生」、「包摂」など、女性的価値観とされているものの素晴らしさを再認識しました。

しかし、素敵な彼女の提言も、「ワクチン接種」をはじめ、上から下へというシステムで構築されている現状では、柔軟な対応は困難と言わざるを得ない。どうしても、医療従事者、高齢者、ケア労働者などの属性を目安とするしかない。数量的な課題もありますが、国が指針を決め、上流から下流へ支持がおりてくるのでは、現場の現状を把握できない。 まさに、縦割りという硬直化に陥りやすい。ここでいう「現場」とは接種の場であり、それに携わっている人たち。そういう方たちの要望が最も重要であり、それと自治体がいかに円滑にコミュニケートできるかだ。、そして西村さんのような貴重で客観的な意見をすくい取る機能も有効にならなければいけない。当事者の要望を反映できる柔軟な体制を作り上げてゆかねばいけない。