サンガの寅さん

中学生が理解、批判できる、をモットーとしていますが、記事が健全な中学生には、不適切な内容のこと、もあります

宗教

『往生要集』入門 人間の悲惨と絶望を超える道  

本書における著者のスタンスは、人間は誰でも「苦」や「限界状況」に直面してしまう可能性があり、そうなったときに頼れる「大きな物語」が必要である。しかしそれは、独りよがりのものではなく、道理にかなっているかを見定める必要がある、というところに…

天地の創造とエデンの園

旧約聖書*1を読むと、『創世記「天地の創造」』で、アレッ?と思います。いつごろはじめて読んだのか、記憶は定かではありませんが、どういうことなのか理解ができませんでした。 初めに、神は天地を創造され、そして神は言われた。「光あれ。」神は光と闇を…

テロの連鎖の回避のために 5

安倍元首相への銃撃事件は、ある特定の宗教団体への個人的恨み、による犯行であるので、テロではありません。しかし、容疑者がそのような宗教をのさばらしたまま、放置していた政治や、身内の信仰によりもたらされた不幸をもって、社会から見捨てられたなど…

テロの連鎖の回避のために 4

人権として尊重されなければならないものに、「愚行権」というのがあります。周囲からみれば、愚かであり、過ちであると思われるような行為であっても、他者に危害を与えたり、公共の福祉に反しない限り、邪魔されない自由、という権利です。これは、社会通…

テロの連鎖の回避のために 3

前回、統一教会の教義らしきものについて触れましたが、これは仲正が信者であった当時のものであろうし、その後、批判を受けなどして、路線変更などはあったろう、とは思いますが、興味がないので、調べていません。変えようのない資質のようなものを列挙し…

テロの連鎖の回避のために 2

統一教会(元、ですが、この呼称を使います)で思い浮かべるのは、歌手の桜田淳子や元新体操選手の山崎浩子が参加していた「合同結婚式」です。会場に多くのウエディングドレスの女性とタキシードの男性がペアで並び、歓喜の声をあげている、異様ともとれる…

テロの連鎖の回避のために 1

問題解消の手段として、暴力を用いる、目的の達成手段として、暴力は適切な手段ではありません。しかし、そのような事例は後を絶ちません。それは、問題解消という本来の目的であったものより、暴力という手段の行使が、当人のなかで大きな比重を持つように…

ヨブ記 現世的な祝福

旧約聖書にある『ヨブ記』を読みました。ユダヤ文学の最高作とされていて、後世に大きな影響を与えた、と言われています。様々な文学や思想関連の作品にインスピレーションを与え続けている、とも言われています。私も、『ヨブ記』について書かれた書籍を読…

親鸞についての素描

法然といえば、続いて出てくるのはその弟子親鸞になります。その仏教思想はさておき、彼の生きざまにも興味をそそられます。そのあたりを素描してゆきます。 親鸞(1173~1263)は、その実在が疑われていた時代もあったぐらいですから、その実像はあまり知ら…

熊谷直実と専修念仏

〈鎌倉殿の十三人〉つながり、というわけでもないのですが、治承・寿永の内乱(源平合戦)での源氏側に熊谷次郎直実という興味深い武者がいました。源義仲勢を滅ぼした源頼朝軍は、後白河法皇の院宣を受け、西国で勢いを盛り返した平家を追討にむかい、一ノ…