サンガの寅さん

中学生が理解、批判できる、をモットーとしていますが、記事が健全な中学生には、不適切な内容のこと、もあります

出入国管理法

 12月8日に改正出入国管理法が参院本会議で可決され成立した。しかし、野党などが主張しているように詳細な制度は白紙のままだ。この事案だけでなく、政府は取りあえず成立させるという「決められる政治」を偏重しているとしか思えない。
 労働力不足は特定の業種で深刻化している。それはその業種が経済活動のなかでのおかれた位置が、十分に評価されたものとなっていないからなのではないだろうか。収入などの得られるものが、その労働に十分見合っていないということか。
 それが問題視されている現状では、外国人労働者の受け入れは喫緊の課題であり、国益にもかなうものでもある,という指摘もあるだろう。しかし、それよりも優先すべきは労働環境を整え、埋もれている、もしくは不遇されている国内労働力に場を開くということでないだろうか。彼ら(含女性)も移民も労働の場などで正当な評価を得られにくい、という意味で弱者であるといえる。
 この法案は移民政策であるといってよく、彼らがいかにストレスなく労働・生活にあたれるか、ということこそが重点になるべきだ。彼らをたんなる「労働力不足」解決のための手段としてのみのあつかわれてはならない。
 ヘイト本やイケイケのプロパガンダ史書が書店で平積みされているこの国で、それは適正なものとなってゆくのだろうか。一抹の不安がある。ましてや、宗教戦争などを経て「寛容」を築き上げてきたヨーロッパでさえ、失業問題などにからんで移民排斥が社会問題となっているのに、である。